夕凪亭別館

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1992年2月

1992年2月1日土曜日。晴れ。一時雪。
 昨日より寒くなった。2日ほど量子化学ばかり勉強していて日記も書かず過ごしてしまった。対称性について群論の応用ということを読めば読むほどよくわかるのでついつい深入りしてしまった。
 
1992年2月2日日曜日。晴れ。一時雪。
 夕方、少し雪が降ったものの朝から暖かく気持ちのよい日だった。
 午前中は湯川秀樹の「量子力学序説」、金沢秀夫の「量子力学」、宮島竜興の「力学Ⅰ演習」を読む。午後は高屋へ行って事務机をひとつもらってくる。その後ずっと部屋の片付けでくたびれた。夕食後、やっと一段落。相対論を少し読む。やはり、分子軌道法よりも、物理学の根本原理のほうがぼくの興味にはあっている。ただ、化学の教師をしているので、敢えて化学の領域に最も詳しい領域を作るとしたら、化学結合論や量子化学ということになるのだと思う。それに、いくら興味があるといったところで物理の最先端を完全に理解できるほどぼく自身にはその能力がない。
 
1992年2月3日月曜日。雨時々曇り。
 夜になって少し寒くなった。今日は、八時のバスで学校へ行く。月曜は伊勢が丘が混んでいて、バスはゆっくりと走る。学校へ着いたのは8時35分。すぐに朝のショートホームルームの打ち合せへ行く。
 6時まで朝永振一郎の「量子力学Ⅱ」と量子化学を少し読む。
 今日は少し文学関係の仕事に力を入れたいと思うが、しかし、量子力学量子化学、さらには古典力学、相対論、はては数学の本まで読みたくてたまらない。しかし、いつまでもつかわからないが、とにかく今日はこういうのを後回しにして、先に文学をやる。
 今まで長編小説においても短篇小説と同じように、はじめから順番に読んできたが、こういう読み方にせずに途中から気の向いたところを読むというのはどうだろうかと、ふと思った。とりあえず、「魔の山」と「ボバリー夫人」辺りからどうだろうか。
 
1992年2月4日火曜日。晴れ。
 朝車で行く。8時から「フーシェ革命暦」を少し読む。
 午後から授業。放課後、一時間ほど添削。
 日本の名著で「宮崎滔天北一輝」集と井上靖の「西行」(学研)を借りてくる。
 7時半から2時間あまりも「宮崎滔天北一輝」の解説を読んでいた。こういうものに時間をとられると、文学的な精神が白けてくるが、しかしおもしろい。政治というのは多分にこのようなものを含んでいるのだろうが、しかし哲学に欠ける。
 井上靖の「西行」は、実は単なる現代作家の古典の現代語約というような単純なものではなく、井上靖の精神の遍歴のひとつとして読むことができる。柳田邦男は歌枕や文学的観光に対して否定的であるが、こうして読んでみると、能因法師、西行、芭蕉という叙情詩人の系譜があり、その伝統の中に自己を発見する喜びを見いだすことができる。
 
1992年2月5日水曜日。晴れ。
 朝、7時28分のバスで行く。「フーシェ革命暦」を少し読む。それから「西行」。「西行」は実にすばらしい。単なる古典の現代語訳ではない。実に井上靖の人間性とこのひとの感性と該博な知識が遺憾なく発揮されて見事な文学作品になっている。
 2限は授業。添削に一時間。机のまわりの整理。午後「エミール」。新潮古代美術館の1「オリエントの曙光」を少し読む。
 夜は、量子論の著作のほうを始める。
 
1992年2月6日木曜日。晴れ
 車で学校へ来る。
 3時間目まで授業で昼食後、大掃除。
 井上靖「西行」(学研)を終える。実にいい本だった。
 朝、「フーシェ革命暦」を少し。
 夜は、アイリングの量子化学を読む。それから、量子論の概論を少し書く。
 
1992年2月7日金曜日。晴れ
 朝は7時28分のバスで来る。「フーシェ革命暦」を少し。ゆとりをみてその間にPPP法の入力などする。
 それから日本の名著で「宮崎滔天北一輝集」を読む。本日、解説を読み終えたところ。それから学研の古典ノベルスというシリーズで、円地文子の「源氏物語抄」を借りてきて今日より読みはじめる。
 
1992年2月9日日曜日。晴れ。
 朝7時28分のバスで行く。朝少し冷え込んだようで、学校の生物教材池はうすく氷がはっていた。
 
1992年2月10日月曜日。晴れ
 朝、「フーシェ革命暦」第1部読了す。9月の終わり頃読み初めて、やっと終わったのが年を越して春の訪れが感じられる頃になってしまった。学校の机の上に置き、毎朝、7時50分頃から8時過ぎまで読んできた。実に楽しい日々であった。
 
1992年2月11日火曜日。晴れ
 本日は休み。朝、トポスへ次女の机を買いに行く。午後、山に登り大門の方へ山道を散歩する。その後、昼寝。
 夜、量子化学を少し読む。
 
1992年2月12日水曜日。晴れ。
 朝、鶯の鳴く声を聞く。
 本日より「フーシェ革命暦」第2部に入る。
 ああ我よそじこゆ いずくにてのためや 
 ひたぶらに ただ まなぶのみ
 
1992年2月13日木曜日。晴れ。夕方より雨。
 今日は7時30分に車で家を出る。学校では「フーシェ革命暦」とゴールドシュタインの「古典力学」を読む。
 ゴールドシュタイン、朝永、それに物理数学などを読む。
 3時半に家に帰る。夕食まで量子力学量子化学。少しずつわかってくるのが何ともいえずおもしろい。まだやりたいところだが今日は、これから小説の方に力をそそぐ。
 
1992年2月16日日曜日。晴れ。
 14日(金)。朝2時過ぎに大きな咳きで目覚め、寒気がしてなかなか眠れず。朝、体温を測ると38.9度あり、石原内科に行く。その後登校して、教官会議に出る。午後、途中で帰り、薬を飲んで寝る。夕食は少し食べただけで寝る。
 15日(土)少し気分は楽になるが、学校には行かず。午後から本など読めるようになる。
 夜は普通に食事ができる。
 本日は咳が少し抜けないが起きる。寒いところにでると咳き込むようだ。
 朝、アンドレード著、久保亮五・久保千鶴子訳、ニュートン」河出書房(現代の科学14)を読み終える。今まであまりニュートンには興味なかったのであるが、すっかり興味をもってしまった。おもしろい人物である。
 相対性理論についての最後のへんの解説で、ローレンツの仕事をポアンカレがたいへん評価したというところがおもしろかった。
 それにフックの法則のフックやハレーが同時代人であるということは知らなかった。
 フックも哀れな人である。
 
1992年2月17日月曜日。晴れ。
 今日は朝、7時28分のバスで行く。「フーシェ革命暦」を少し。6限に授業。
 放課後、体育館の片付け。さらに学年会議が2時間。
 
1992年2月18日火曜日。晴れ。
 朝、車で行く。7時40分より「フーシェ革命暦」。245限が四年の授業。電子配置。
 開いた時間は4年と5年のプリント作り。量子力学の勉強はあまりせず。
 5時半に帰る。帰ってすぐに夕食。そのごすぐにワープロに向かう。
 
1992年2月19日水曜日。晴れ。
 四時に起きて量子力学を読む。七時二十八分のバスで行く。「フーシェ革命暦」を少し読む。
 大部分を五年の講義用プリントに費やす。あすも同じ調子だろう。少し量子化学を読む。それから「源氏物語」(円地文子訳)(学研)を少し。
 4時50分から7時過ぎまで学年会議。7時30分のバスで帰る。小説も読まねば書く気持ちが減退する。なかなか難しい。
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